プログラミング未経験OK!XcodeとClaudeでiPhoneゲームを作る全手順

AI駆動開発

プログラミング未経験OK!XcodeとClaudeでiPhoneゲームを作る全手順

「自分のアプリを作ってみたい。でもプログラミングは難しそう……」そんな方にこそ読んでほしい記事です。

  • プログラミングの勉強は何度も挫折した
  • アプリ開発に憧れはあるけど、何から始めればいいか分からない
  • 「AIで開発できる」と聞くけど、本当に未経験でもできるのか疑わしい

こうした不安、よく分かります。でも安心してください。コードを1行も書かずに(読まずに)iPhoneゲームを完成させられる時代が、すでに来ています。

私は、Appleの開発ツール「Xcode」とAnthropicの「Claude」のCowork機能をつないで、オリジナルルールのゲーム「消える三目並べ」を作りました。実作業は10数分、環境設定を含めても30分以内。私が書いたコードは0行です。

この記事では、その手順を環境設定から完成まで、再現できる形で全部紹介します。実際にハマったトラブルの解決方法(FAQ)も載せているので、初めての方でも大丈夫です。

結論から言うと、人間の仕事は「日本語でお願いすること」と「仕様を決めること」だけでした。Macさえあれば、あなたも今日からアプリ開発を始められます。

✅ 結論:コードを書かずにiPhoneゲームが完成した

まず結論です。プログラミング未経験でも、XcodeとClaudeをつなげばiPhoneゲームは作れます。

なぜそう言い切れるのか。AIエージェントがコードの執筆だけでなく、ビルド(アプリの組み立て)からテストまで自分で完結させてくれるからです。人間がコードを理解する必要が、そもそもありません。

実際の開発実績がこちらです。

工程 結果
ステップ1:通常の三目並べ実装 1回の指示で成功、ビルド1.5秒
ステップ2:消えるルール追加 1回の指示で成功、ビルド1.6秒
ロジック検証(4シナリオ) 全合格
人間が書いたコード 0行
実作業時間 10数分(環境設定を含めても30分以内)

ここからは、この結果に至る手順を順番に説明していきます。


💡 なぜ「今」試すべきなのか

試すなら今がいちばんお得です。理由は、期間限定のキャンペーンが2つ重なっているからです。

ひとつは、2026年6月10日に公開されたAnthropicの最新モデル「Claude Fable 5」。Opusの上位にあたる新しいフラッグシップモデルで、Anthropic公式の発表によると、6月22日まではPro/Max/Team/シート制Enterpriseプランに追加費用なしで含まれます。最高性能のモデルを実質無料で試せる期間です。

もうひとつは、Coworkの5時間ごとの利用上限が7月5日まで2倍になっていること(週間の上限は変わりません)。AIエージェントに開発を任せるとやりとりの回数が多くなりがちなので、上限2倍のいまは入門に最適なタイミングです。

この記事の開発も、すべてFable 5にやってもらいました。


🎮 今回作るゲーム:「消える三目並べ」

ただの三目並べ(○×ゲーム)では面白くないので、ひとつだけ独自ルールを加えます。

「3個目を置いて3つ並ばなかったら、いちばん古い駒がその場で消える」

つまり、勝つには3個目で必ず決めるしかありません。このルールがもたらす変化は3つです。

  • 🏆 引き分けが存在しない:駒が消えていくので盤面が埋まらない
  • ⚡ 決着が早い:スキマ時間のゲームに最適
  • 🧠 読み合いが生まれる:次に消える駒は半透明で表示されるので、消えるタイミングを巡る戦略性がある


🛠 準備するもの(3つだけ)

必要なものは以下の3つだけです。すべて無料で揃います(Mac本体を除く)。

  • Mac(Apple Silicon推奨)
  • Xcode 26.5(無料。Mac App Storeからインストール)
  • Claudeデスクトップアプリ(公式サイトからダウンロード。Cowork機能を使います)

ポイントは、Xcode 26.3以降に搭載されたMCP(Model Context Protocol)サーバー機能です。簡単に言うと、Xcodeを外部のAIエージェントから直接操作できるようにする仕組みのこと。ファイルの編集、ビルド、シミュレータ実行、テストまで、20種類以上の操作をAIに開放できます。これが「人間がコードを書かない開発」の鍵です。


📁 手順1:Xcodeでプロジェクトを作る(唯一の手作業)

この記事で人間がやる「開発らしい作業」はここだけです。クリック数回、1分で終わります。

  1. Xcodeを起動し、File → New → Project
  2. テンプレートは Multiplatform → App を選択
  3. Product Name に「FadingTicTacToe」と入力(消える三目並べ、の意味です)
  4. 他の項目はそのままでOK。保存場所を選んで Create


これで空のアプリができました。


🔗 手順2:XcodeとClaudeをつなぐ

ここが本記事のいちばんの肝です。2つの設定をします。どちらも1回だけやればOKです。

Xcode側:MCPサーバーをオンにする

Xcode → Settings → Intelligence タブ → Model Context Protocol の「Xcode Tools」をオンにします。

Claude側:Xcodeをコネクタとして登録する

Claudeアプリの設定からカスタムコネクタを追加します。設定ファイル(claude_desktop_config.json)に書く場合はこうです。

{
  "mcpServers": {
    "xcode": {
      "command": "xcrun",
      "args": ["mcpbridge"]
    }
  }
}

Claudeアプリを再起動すると、CoworkのセッションからXcodeのツール群が見えるようになります。

⚠️ 順番が重要:先にXcodeでプロジェクトを開いた状態にしてから、Claude(Cowork)を起動してください。逆だと接続がタイムアウトします(詳しくは後述のFAQへ)。


🤖 手順3:まずは普通の三目並べを作ってもらう

いきなり完成形を頼まず、段階的に作るのがコツです。AIへの1回の指示が小さいほど、意図とのズレが起きにくくなります。

Coworkに送ったプロンプトはこちら。この日本語をコピペするだけです。

XcodeのFadingTicTacToeプロジェクトに、SwiftUIで三目並べを作ってください。
・3×3の盤面、✕と○が交互に打つ
・勝敗判定と勝利ラインのハイライト
・リセットボタン
まずビルドが通ることを確認してください。

送信すると、Claudeが勝手に動き出します。何をしているかは画面に逐一表示されるのですが、流れはこうでした。

  1. 📂 Xcodeのプロジェクト構成を確認(XcodeLS)
  2. ✍️ ContentView.swift を書き換え(XcodeWrite)
  3. 🔨 自分でビルドを実行(BuildProject)→ 1.5秒で成功
  4. 👀 SwiftUIプレビューをレンダリングして見た目を確認(RenderPreview)

注目してほしいのは3と4です。私はXcodeの▶ボタンすら押していません。AIがビルドし、結果を確認し、「できました」と報告してくる。エラーが出れば自分で読んで自分で直します。

シミュレータ(⌘R)で動かすと、ちゃんと遊べる三目並べができていました。


✨ 手順4:「消えるルール」を追加する

いよいよ本番です。2回目のプロンプトはこちら。

ルールを追加してください:3個目を置いて3つ並ばなかったら、その人のいちばん古い駒がその場で消えるようにしてください。次に消える候補の駒は半透明で表示してください。実装後、コードを実行してロジックが正しいか検証してください。

ここで面白かったのは、Claudeが実装前にルールの曖昧さを質問してきたことです。「消えるのは3手目の直後ですか? それとも4手目を置く瞬間ですか?」と選択肢を出してきました。言われてみれば確かに2通りの解釈があり、ゲーム性が変わります。今回は「3手目の直後に消える」を選びました。

実装後、Claudeは検証用のコードをその場で実行(ExecuteSnippet)し、こんなレポートを返してきました。

S1 勝者: ✕ (期待: ✕)            ← 3個目で並べば勝てる
S2 マス0: 空 (期待: 空)          ← 並ばなければ最古の駒が消える
S3 消える候補: 0 (期待: 0)       ← 半透明表示の位置が正しい
S4 盤上の駒数: 5 (期待: 5以下)   ← 長期戦でも盤面が破綻しない

4シナリオすべて合格。AIが書いたコードをAIが検証するところまで、人の手を借りずに完結しました。

シミュレータで遊んでみると、駒が消えるたびに形勢が入れ替わって、想像以上に面白い。引き分けがないので決着までが早く、スキマ時間のゲームとして悪くない手応えです。


❓ つまずきポイントFAQ

Q. MCPの接続がタイムアウトする(tools/listで止まる)

実際に私もハマりました。原因は主に2つです。

  1. Xcode側の許可ダイアログが未承認のまま——外部エージェントが接続するとXcodeが許可を求めるダイアログを出しますが、他のウィンドウの裏に隠れていることがあります。Xcodeを最前面にして確認してください。
  2. Xcode Toolsトグルがオフ——Settings → Intelligence を再確認してください。

私の場合は「先にXcodeでプロジェクトを開いてから、Claudeを起動する」という順番にしたら安定しました。

Q. AIが意図と違うものを作った

プロンプトを長く書き直すより、「ここをこう直して」と差分で伝えるほうが早いです。会話の続きで修正をお願いすれば、文脈は引き継がれます。

Q. ビルドエラーが出た

基本的にAIが自分で直します。もし止まったら、エラーメッセージには触れず「ビルドが失敗しているので直してください」とだけ送れば動きます。エラーの意味を理解する必要はありません。


📝 まとめ:人間の仕事は「決めること」だけだった

今回の開発で、私がやったことを正直に書き出すとこうなります。

  • 📁 Xcodeでプロジェクトを作った(クリック数回)
  • 💬 日本語でやりたいことを2回送った
  • 🤔 「消えるタイミング」の質問に答えた
  • 🎮 シミュレータで遊んで「OK」と言った

コードは1行も書いていません。読んでもいません。それでもアプリは動き、ロジックは検証済みです。

逆に言うと、ルールの曖昧さに答える=仕様を決めるところだけは、最後まで人間の仕事でした。AIは実装の専門家になってくれますが、「何を作りたいか」を決められるのは自分だけ。これからのアプリ開発で問われるのは、コーディング力よりも「作りたいものの解像度」なのかもしれません。

次のステップとしては、実機への転送、対CPU戦の追加、App Storeへの公開などが考えられます。

繰り返しになりますが、Fable 5の追加費用なし期間は6月22日まで、Coworkの5時間上限2倍は7月5日まで。試すなら今がいちばんお得です。

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【追記】自作ゲーム「消える三目並べ」が先手必勝であることをAIが数学的に証明した話

ところが、遊んでいるうちにある疑念が湧いてきました。

「これ、先手が必ず勝てるのでは?」

AIに聞いてみたら、証明が返ってきた

Coworkにそのまま聞いてみました。送ったのは一文だけです。

このゲーム先行が必ず勝つのではないかと思われますが、検証してみてください

返ってきたのは「たぶんそうですね」という感想ではなく、数学的な完全解析でした。AIが勝手にやったことを順に書きます。

1. 全状態の列挙

このゲームは駒が消えるおかげで、盤上には各プレイヤー最大2個(+打った瞬間の1個)しか駒がありません。そのため起こりうる局面は有限で、AIは到達可能な全局面を数え上げました。その数、6,634状態。コンピュータにとっては一瞬で調べ切れる規模です。

2. 後ろ向き解析

「この局面は手番側の勝ち/負け/引き分け」を、決着局面から逆向きに確定させていく手法(ゲーム理論でいうバックワード・インダクション)で、初期盤面の理論値を確定させました。

3. 必勝戦略の独立検証

ここが感心したところです。AIは解析結果を鵜呑みにせず、導き出した「先手の必勝戦略」を実際に取り出して、後手が指しうる全80分岐に対して総当たりで再生し、すべての分岐で先手が勝ち切ることを別途確認しました。解析にバグがあれば、この検証で破綻します。いわば証明の検算です。

結果:先手必勝。ただし初手を間違えると負ける

結論はこうなりました。

  • 先手(✕)の必勝。両者最善なら7手で決着(先手の4個目の配置で必ず勝つ)
  • 必勝の初手は中央(最短7手)。辺(上下左右)でも勝てるが最短9手かかる
  • そして意外な事実——初手で角に打つと、形勢は逆転して後手必勝になる

普通の三目並べでは「初手は角が強い」が定石です。このゲームでは真逆で、角に打った瞬間に理論上は負けが確定します。駒が消えるルールがゲームの構造を根本から変えていることがわかります。

おわりに:AIは「作る」だけでなく「壊す」のも仕事

最初はAIに「作ること」を任せました。今回は自分の作品を疑って、検証して、弱点を証明するところまで任せたことになります。

ゲーム開発の現場では、バランス検証は本来とても工数のかかる仕事です。それが日本語の一文、数分の処理で「あなたのゲームは先手必勝です。初手は中央。角は負けます」という解答付きで返ってくる。個人開発の風景が変わったことを、作ったとき以上に実感した出来事でした。

参考リンク

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